突然、『エレファントマン 4K修復版』の公開が7月10日に決まったとのことで、オンライン試写の案内をいただいた。実はエレファントマンを観るのは、40年ぶりくらい。記憶も朧気と思いきや、よっぽどインパクトがあったのか、ラストシーン以外は記憶通り。(今更ネタバレもクソもないと思うが、どう記憶が違っていたかは黙っておきます)ただ、エレファントマンこと、ジョン・メリックはもっと醜く観難かった印象があった。ところが今回、ちゃんと見直してみたら美しく観易いではないか。うちの奥さん曰く「当時は、ヤバい映画だと騒がれていた」との事だが、俺にそういう記憶はなく、普通に劇場に行って見ていたような気がする。ただ、親には
「アレは何の病気なの?移るの?」
と聞いたことと、やたと機械がゴウンゴウン唸っていたことだけは覚えている。デヴィッド・リンチの映画は、どれも基本はしっかりしているのに、画家的発想が全面に出過ぎて、理解し難い作品が多い。しかし、そのあたり『エレファントマン』と『ストレイトストーリー』は、ほんとカッチリと分かりやすく作ってあるなあと感心する。とはいえ『ストレイトストーリー』よりは、リンチらしいなあと感じる場面は多く、冒頭の象と煙モクモク観るにつけ、「彼はずっと変わらないんだな」と思ったのでした。
そういえば『エレファントマン』の後に『イレイザーヘッド』が公開されたはず。思えば俺は『イレイザーヘッド』を見ている最中に劇場でゲロを吐いたのだが、それはまた別の話。