サン・ミケーレ島の話

ベネツィアには、墓しかない島がある。サン・ミケーレ島だ。訪れた当初は、その存在を知らなかったのだが、本島をボーッと散策していたところ、その異様な雰囲気を漂わす島に気がつき、”あそこに行きたい!”となったのである。

ご覧の通り、遠巻きにみても異様な雰囲気を漂わせている。元々は2つの島を埋め立てて一つにしたそうだ。衛生上の問題で墓はこの島に全て集められており、ヴェネツィア本島には墓はない。

サン・ミケーレ島は、ちょっと行きかたが判りにくく、一筋縄では行けそうになかった。サン・ミケーレ島を見渡せる場所で雑談をしていた現地の叔母様たちに、妻が話を聞いてくれたので、なんとか辿り着くことができた。

ムラーノの行く途中にあるのだが、ムラーノ行きでもサン・ミケーレ島に立ち寄らない水上バスがある。たしか4bというコースでしか行けないようになっていたと思う

たどり着いてみれば、予想通り墓、墓、墓のオンパレードで思わず『オーメン』のダミアンごっこをしたくなる雰囲気。

ここまで墓が並んでいると圧巻だ。しかも、どの墓も新しい花が飾ってあり、しっかりと弔われている。

オブジェの煤け具合も最高で、やたら格好いい。
タバコを構えている写真が貼り付けられた墓。このように茶目っ気のあるお墓もよく見られた。

聞くところによると、有名な作家のお墓もあるらしいが、どれもこれも立派で全ての墓がそれらしく見えてしまう。

大喜びで写真を撮りまくっていたら、午後5時を回り「墓地閉鎖しまーす!今すぐでてけよー!」的なアナウンスが流れる。ところが、何処を見渡しても墓ばかりで出口を見失い、涙目に。アワアワと出口を見つけて、本島の戻ったのでした。

質問箱の答え:どんな音楽を聴いていますか?

https://peing.net/ja/q/87e87d65-ab41-4211-9d7a-43825ad5146c
https://peing.net/ja/q/757660de-e55b-466c-aa17-1a85ce231b49

 二回聞かれてしまったので答えます。昔はボディ・ミュージックとFM音源で作られたゲーム音楽ばかりを聴いていました。 この辺りですね。

 このノリでNine Inch NailsやらKMFDMあたりに手を伸ばします。この辺は、動画貼らなくてもいいと思います。高校ぐらいの時ですねぇ、彼らみたいな切り刻まれたギターの音が好きでギターを始めたんですけど、やっぱりリフだけじゃなくて、こう、ヴァン・ヘイレンやらマイケル・シェンカーみたいにピロピロピロ〜っと速く弾きたくなって、一生懸命練習したんですけど、どうにも速弾きができない。そこでグランジ・オルタナがでてきて大喜びして聴きましたね。「あ、速く弾かなくてもいいんだ!」って。あと、FM音源が好きなので、自分で打ち込んで1人NINみたいなことやってましたねぇ。

 NINが停滞して、オルタナも一段落した頃にポストロックとドゥーム、ストーナーメタルばかり聴くようになって今に至る感じです。最近やたら気に入っているのは、Sunn O)))のLife Metal、Siliversun PickupsのWindow’s Weedsあたりです。

他は、シンセウェイブーー映画好きな人に対して説明するならクリフ・マルティネス『ドライブ』のサントラあたりの音楽ーーーも聴きますけど、なんとなく懐かしさで聴いてる程度です。

四ッ谷サンゲリア

「zombie 2 bridge」の画像検索結果

仕事の帰り道、夕日に照らされながら歩くサラリーマンの群れをボケーっと眺めていたら、ブリーフやショルダーバッグを抱えている肩を下げ気味に歩いていて、なんとなくこれっぽかったです。もちろんワスもペイモンマークのトートを肩掛け、死人の目をして歩いておりました。

今日の写真は、職場のある四ッ谷の桜です。

春の憂鬱

 去年の今頃は、双極性障害が突如鬱に転換して休職していんだなぁと。そもそも春が嫌いなのだ。というのは、電車は、乗り慣れていない若いのが変なポジショニングして妙に混み合っているし、街には春の陽気で狂った連中が増えるからだ。そんな自分勝手なイライラのなか、去年は上司が仕事をほっぽり出して、全責任を俺に押しつけようとしたせいで、ちょっと精神がヘソを曲げてしまったのであった。

 まあ、今はなんとか持ち直しつつ、やっております。ちょくちょく更新すると言いつつ連載だ、コメント寄稿だ、パンフ寄稿だだのやっている上、小銭稼ぎの本職が都内になってしまい、通勤が3倍の時間に伸びてしまったためにこのザマですよ。とはいえ通勤時間中は、iPhoneに取り込んだ映画を観たり本を読んだりすることに集中できて、逆によかったりします(しかし、4月の入って、昨日今日は電車がいつもの数倍混んでいてちょっと色々やりにくいです)

 仕方ないので、桜の写真でも上げておきます。近所の結構有名な千本桜です。愛でてやってください。

いつ潰れたのか判らない、かなしみのビデオ屋

『ディープ・ブルー』とホラー映画のクリシェの話

ギッチョくんが死亡フラグの話の中で『ディープ・ブルー』の話題を出していたので、思ったことをつらつらと。

『ディープ・ブルー』におけるサミュエルの早死は、「誰が死ぬかわからない」という一般の死亡フラグとは別のホラー映画独特の死亡フラグに基づいたものだ。死亡フラグというよりは、ホラー映画の典型的なクリシェで、「ロンドンはいつも曇っている」とか「橋田壽賀子のドラマの長ゼリフ」レベルのもの。ちなみにサミュエルは、この件について「俺はギャラが高いからな!」と一般的な死亡フラグを示唆するコメントを出している。
また当初、サミュエルに与えられた役は、最終的にLLクールJが演じる事になるコックだった。もちろんこのコックは最初から死ぬ予定ではあったが、サミュエルのエージェントが「コックの役は嫌だ」と言い出したために、設定が会社社長に変更になったという経緯がある。そして、この変更は、良い方向に作用した。クリシェといえども、会社社長がリーダーシップを発揮した矢先に喰い殺されるのと、生意気なコック爺が説教中に喰い殺されるのとでは、観客に与えるショックは段違いである。
サミュエルの役柄変更後も、コックの役は脚本に残り、LLクールJが演じることになっても早死する予定だったのだが、映画を見ればわかるように変更になっている。この理由は実に単純で「LLクールJが面白かったから」である。この辺りはDVDのコメンタリやIMDBのトリビアが詳しい。
折角なのでもう一つネタを。
このサミュエルの件に反して、ヒロインの科学者スーザンは当初、死ぬ予定ではなかった。これが変更になったのは、スニークプレビュー後だ。何故、彼女は死ぬことになったのか?それは、観客の顰蹙を買ったからである。
『ディープ・ブルー』では、高度な知能を得てサメが災厄を引き起こすのだが、これはスーザンが国際条約に違反した実験を行った結果である。つまり、スーザンが妙な実験さえしなければ、一連の惨劇は発生しなかったわけだ。
スニークプレビューの観客は、そんな悪者が生き残るなど、よしとしなかったのである。

下着姿になったところで、悪事は赦されないのだ。

「全ての元凶である彼女は、死ななければならない。」

制作サイドは取り急ぎ追加撮影を行い、結果はご存知の通り。ただ食われるだけでなく、因果応報と言わんばかりに、体を真っ二つに食い割かれる残酷な死にっぷりで観客も大満足というわけだ。

知識マウントみたいになって、恐縮なのだけど、死亡フラグという意味では、『ディープブルー』は、経緯が少し特殊な映画なのです。今日言いたいことは、そのくらいです。

ちなみに、ホラー映画における死亡フラグは、ギッチョくんが紹介していた『ホット・ショット』から遅れること5年、『スクリーム』でようやくネタにされることになりますが、あれは70年代末期から80年代初頭にかけてのごく一部のスラッシャー映画のみに適用される法則です。本当のスラッシャーは法則もへったくれもなく、人は平等に無価値で皆殺しが基本なのだ。本当はそっちを書きたかったのだけど、またそのうち……。