月: 2020年8月

歳のとりかた

 ”歳をとる”ということを笑いの種にする文章が大嫌いである。ひどいレビューを読んだ。先日『狂った蜜蜂』こと『Orgasmo』こと『Paranoia』(伊本国タイトル)を観たので、あちこちのレビューを漁っていたのだが、キャロル・ベイカーの役柄を”のぼせ上がったオバサン”という体で書かれているレビューを読んでしまったのだ。レビューそのものは知識が深く、面白く書かれているのだが、どうにもオバサン、オバサンと連呼する書きっぷりが鼻についてイライラしてしまった。60前後の有名な書き手だった。

 四十過ぎの連中が歳をとった人々を”ジジババ”呼ばわりするのは、若い連中が大人と”ジジババ”呼ばわりしているのとは訳が違う。若い連中が”ジジババ”に「ジジババ」と言うのは仕方のないことだ。そういう年代だから。

 しかし、若い人に”ジジババ”呼ばわりされている連中が、自らの年代あるいはそれ以上の人々を”オジサン”とか”オバサン”などと言って卑下したり、笑い者にするのは”自分の歳のとりかた”に自信がないことの現れだ。こういう類の中年はこう考えているのだ。

”オジサン”、”オバサン”=”坊ちゃん”、”嬢ちゃん”

 要は未発達あるいは未熟の言い訳にできるし、裏を返せば、未発達、未熟であると冷笑できると言う考えだ。最低だと思う。また、少なくとも『狂った蜜蜂』のキャロル・ベイカー は高飛車で自己中であるものの、上記のような”オバサン”ではない。なぜなら、この映画におけるキャロル・ベイカーは「計算高い毒婦であるにも関わらず、毒を持っていることに疲れてしまった」可哀想な女性だからだ。あ、今、うっかりネタバレしましたけど、その辺りを考えると邦題の『狂った蜜蜂』はよくできたタイトルだなと。

 少なくともキャロル・ベイカー が”オバサン”の役柄だったことは一度もないと思う。渡欧時代はちょっとくらいヤバかったかもしれないが『アンディ・ウォーホルのBAD』でアメリカ映画に復帰して以降、『ゲーム』まで常に綺麗で面白い役を演じていた。

 歳のとりかたは人それぞれだが、まともに言葉選びができない人間にならないようにしたいものだ。

近代木版画

 「あらぁ、思ったより色がしっかりしているねぇ」

 神奈川県立歴史博物館に近代木版画を見に行ってきた。明治以降に刷られた版画なので、そりゃ色がクッキリハッキリしているのは当たり前なのだけれど、海外市場を意識した”売り物”なので、それまでの所謂、浮世絵に見られる泥臭さは無くなっている。時折、派手すぎでもあり、滑稽すぎでもあり、日本的すぎる。技巧もかなりのもので、川瀬巴水の木版画はとても良かった。あの重ね方はちょっとどうかしている。

 調べてみれば、川瀬巴水の師匠の鏑木清方の師匠の水野年方のそのまた師匠は、月岡芳年だったりするから面白いなあと。

あずきバーを週末食べると言ったな?

 アレは本当だ。俺は殺ると言ったら殺るのだ!というわけで、あずきバーを食べました。だけどコンビニを2軒、周ることに。最初に行った最寄りのファミマには、あずきバーの痕跡はなかった。

 「今時、あずきバーを置かないコンビニなぞありえん!」

 悪態をつきながら、少し遠くのファミマに。そこに残2本となったあずきバーを発見。

 「おお、危ねぇ、先のコンビニは単に品切れだったのか?」

 ふん。暑いんだから、もっと潤沢にアイスの在庫は確保しておくべきなのだ。そそくさと手に取り、会計。早く帰ってガッチガチの食感が楽しもうではないか!と股をおっ開いたヤンキー乗りで原チャリを飛ばし帰宅。幸せの瞬間を味わうことができたとさ。

貴様!その服はなんだっ!!

 昨日見た映画は許せなかった。そして許せなかったから寝てやった。たった60分の映画なのに。

 何が許せないか?俳優の日焼けである。少しならかまわんが、真っ赤なのだ。水着だかキャミソールだか下着だか知らないが、肩紐の跡がクッキリと見える。もはや下着のゴムの跡を残したまま撮影会に挑むモデルを見ているようでイライラさせられっぱなしだ。イライラしすぎてストーリーが頭に入ってこない。よって、そのままストンと落ちた。

 巻き戻して最後まで見たのだが、大筋は夫にクビを切られた社員が逆恨みをして、上司一家をストーキング。怯えたウッカリ妻がガスメーターをチェックしにきた男を射殺。警察に行けばよいものを死体を山に埋めるなど、アホなことをしてしまったために、ストーカーに弱みを握られてんやわんやというもの。うん、これは悪くない。インディーズ映画ではマシは方だ。しかし、お前の真っ赤な日焼けはなんだ?気になって仕方ないんだよ!せめて、何か誤魔化せよと!Tシャツを着るだけでも良いじゃねぇかと!なんでいちいち見せる服を着ているんだと。そういうところに気を使えない製作者が作っているので、作品そのものもアレなんだけど、いやあ、寝た。よく寝た。

走りながら寝る

 今朝はビックリするほど眠かった。それでも習慣だしなあと「眠い、眠い」思いながらも、着替えてランニングに出かける。普通は走っている間に眠気は飛ぶのだが、今日はどこまで走っても眠い。カモちゃんには反応したし、危険な場所をヒョイヒョイと歩く猫の激写も忘れなかった。いつものオッチャン達にも挨拶した。だが、あまりにも眠く、知らぬ間に走り終わっていた。フォームが悪かったのか、右足の薬指にでっかいマメができて、歩くとチクチクして気に障る。

 そういえば年がら年中、足にマメができているような気がする。マメを潰さず、放置してリンパ液がなくなったところでペロリと皮が剥がれるのが大好きだ。