俺にしかできない事、やってます。

 『日本沈没2020』のディスり芸以降、先週の自分の振る舞いは、”反省すべき”と言う踏ん切りが漸くついた。しかしながら、湧き出る怒り感情というもの押さえようとも思わなかったので「おー、俺、やっちまったなあ!」と。それでも延々と増え続けるフォロワーさんに「楽しんでもらえたのかねぇ」と思慮を巡らせている。

 ここ数年、そこそこ名が売れて、ブロックバスター作品までとは言えないものの、人気作品のレビューも書かせてもらえるようになった。参考に見るそれらの作品のレビューも素晴らしい物からゴミクズまでピンキリで、映画が産み出すパワーに感嘆するばかり。

 僕は映画は好きだが、人気作品があまり好きじゃない。というのは、人気映画は、その本質を見られない傾向にあるからだ。ただのシニカルなジョーク、やむを得ない設定に対し”ジェンダー論”だの”差別問題”だのを持出して矮小化、作品を台無にされてしまう。それが見てられないのだ。あえて狙っている作品で、そういった議論を持ち出されるのは当然とは言えども、ホラー映画にまで”本気”で持ち出されると

「おいおい、ちょっと待ってくれ。これ、ただの”ホラー映画”だぞ!」

と。(ジョーダン・ピールですら、ネタでやってますからね、あの人。)

 そもそもホラー映画が好きで、ひたすらホラー映画の話しか書いてこなかったが、最近、たまたまホラー映画……しかも、これまで誰にも見向きもされてこなかった厭なホラー……に注目が集まり、それらがこれまでの人気作と同じ扱いを受ける違和感。それが、今回の怒りの感情の元であったと思う。

 じゃあ、俺は何を書いてきたのだろう?と。これまで書いてきたことを顧みると、単純にホラー映画のやっていることを、自分なりに”面白く”書いているだけだった。それで「あ、俺、何の他人の事を気にしてんだろ?」て思いましたね。昨日の話ですけど。バカだったなあって。

 別に良いじゃんて、誰がジェンダーを語ろうが、差別を語ろうが。きっとその人達は、その人達にしかできない事をやっているんだろうから。

 俺、自分で読んで面白いと思える事を書いて、それが評価されてたんじゃんて。すっかり忘れてたわ。いつも新しい表現を探して、発見しては「イヤッホー!!」と狂喜乱舞してただけじゃねぇかと。いやー、間違ってましたね。完全に。だから人気作品のレビューでも、同じ姿勢を貫けば良いじゃん!て思いましたよ。それで書き上がった文章が良ければ、評価はされる。今までがそうだったように。だからね、こう……何人に見られたとか、ランキングで何位とかね、ホント下らないなって。危うく取りこまれるところだった。あぶねぇ、あぶねぇ。

 あ、それからですね。『日本沈没2020』のレビュー書いちゃったので、責任持ってあらゆる面で最後まで面倒は見ますけど、”ディスり芸”というネタですからね。あらゆる反応に対しては、ネタなりの対応として返していますからね。その辺はちゃんと貫きますから。そもそもね、ネタとは言え100%咎めた文章で評価されても、俺、嬉しくないですよ。呪怨とかさー、アングストで褒められたいですよ。

 あと映画boardさんの担当さんに聞いたんです。「これ、狙ったとは言え、アホみたいにPV伸びちゃってますけど、大丈夫なんですか?」と。そしたら

 「特に問題無いです。あらゆる意見が合って当然です。」

 という返答でした。結構ちゃんとしてるんですね、相変わらずデッカイ広告が邪魔ですけど。というわけで、とにかくです。まあ、これまで通り、これからも好きなもんを好きなように書きます。当てこすりも忖度も無し。それが俺です。よろしくお願いします。

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