積んでいた映画をとにかく消化した週末

随分と映画が溜まっていたので、消化に勤しんだ週末だった。 ”とにかく消化”とはいっても、以下の5本

・『メイキング・オブ・モータウン』
・『First Cow』
・『The Dinner Party』
・『You Die』
・『The Owners』

『メイキング・オブ・モータウン』はオンライン試写。俺のような兼業評論家は試写に行くためには有休を取らなくてはならないので、オンライン試写は嬉しい仕組みだ。映画によっては劇場で観たいものあるが、家で視聴できるのは便利だ。頑なに映画館視聴にこだわる向きもいるので、ムッとされそうだけど。

 さらにもう一本、観たといってはいけない映画を観ました。もういっても良いはずなのだけど、念には念を……というわけで、この一本についてはタイトルは伏せておく。

 『メイキング〜』を除くと、印象に残ったのは『First Cow』。他は面白くもつまらなくもない作品。『First Cow』は、18世紀のオレゴンを舞台にした、オフビートなクライムドラマ。なぜオフビートか?それは”領主が飼っている牛から乳を盗んで作ったドーナツを売る2人組”という緩い物語だからだ。中心になるのは、中国系移民と仕事に恵まれない料理人。とにかく緩い会話を楽しむ映画であった。もちろん、後半は盗みがバレで困ったことになるのだが……。

 本作、3月全米公開の予定が新型コロナのせいで来年に延期になってしまい、配信が7月に先行して開始されている作品。2ヶ月間も積んでいたのをやっと鑑賞(だって2時間5分もあるんだもん)。海外配給権はA24なんだけど、3月時点で「A24!A24!」と騒いでいる人たちが本作品に言及している批評家はいなかったように思える。今騒いでいる批評家たちは、結局の所、A24のように”新しい何かを探し求めている”のではなく、「はい、次はこれで騒いでください」と言われてから騒ぐ上げ膳据え膳の野次馬であり、探究心のない人たちなのだろうなあと思ってしまうのでした。

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