ベネツィアには、墓しかない島がある。サン・ミケーレ島だ。訪れた当初は、その存在を知らなかったのだが、本島をボーッと散策していたところ、その異様な雰囲気を漂わす島に気がつき、”あそこに行きたい!”となったのである。
サン・ミケーレ島は、ちょっと行きかたが判りにくく、一筋縄では行けそうになかった。サン・ミケーレ島を見渡せる場所で雑談をしていた現地の叔母様たちに、妻が話を聞いてくれたので、なんとか辿り着くことができた。
たどり着いてみれば、予想通り墓、墓、墓のオンパレードで思わず『オーメン』のダミアンごっこをしたくなる雰囲気。
大喜びで写真を撮りまくっていたら、午後5時を回り「墓地閉鎖しまーす!今すぐでてけよー!」的なアナウンスが流れる。ところが、何処を見渡しても墓ばかりで出口を見失い、涙目に。アワアワと出口を見つけて、本島の戻ったのでした。