無惨画、ソール・ライター

 今日は映画の”素”を見てきた。一発目『月岡芳年 血と妖艶』。太田記念美術館は毎夏、月岡芳年の展覧会を開催してくれるので、毎年訪れている。『映画と残酷』でも書いたけれど、夏は彼の無残画を見ないと調子が出ない。もちろん無残画ばかりでなく「義経記五条橋之図」のようなダイナミックな武者絵も楽しい。ちなみにウチの実家には、彼の浮世絵の一点ある。なんであるのかわからないけど、とても因果を感じますねぇ。

 二発目『永遠のソール・ライター』。彼の写真を見てしまうと、何でもかんでも「ソール・ライターっぽいな」と思ってしまう。ちょっとグレインが強い映画の夜のNYなんか全部ソール・ライターの写真に見えてしまう。モノクロ写真ばかりが“芸術”とされた写真芸術界で、いち早くカラー写真に意味を持たせた人間であり、ああ、勉強になるなあと。

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