カチカチとリレースイッチを切り替えるだけのプログラムを作った想い出

 なんのこっちゃワカランと思うが、なんとなく今日、思い出したこと。

 プログラムを作り始めて35年になる。これまで作った中で一番面白かったのは、高校の卒業制作で作ったプログラムだ。面白いといっても、一次元配列を順に読み込み、RS-232で繋がれた制御基板上のリレースイッチを順次ON、OFFしていくだけの単純なもの。制御基板から触手のように延びている600本のケーブルは、オーバル型に切られた木製の線路上に敷き詰められた300個の電磁コイルに接続されている。電磁コイルは、リレースイッチに呼応し、S極とN極が入れ替わる仕組みだ。

 線路の上には短いホチキス型の車両が乗せられている。車両の両足には磁石と車輪が取り付けられが、車両本体は木製線路に車輪でしがみつくような形になっている。

 この横2メートル、縦1メートルのオーバルは、所謂鉄輪式のミニリニアモーターカーだ。プログラムを実行すると、カチカチという音と共に、ホチキス車両がズリズリと前進する。配列を読み込む際にウェイトをかければ遅く、ウェイトを取れば早く動くし、配列を逆から読めば前進・後退ができた。

 ぶっちゃけプログラム自体は小一時間でできてしまうほど簡単。時間が掛かったのはオーバル線路と電磁コイル基板、コイル制御基板の製作だった。どっちかと言えば、そっちの方が楽しかったかも知れない。3ヶ月は掛かったと思う。ハードを作ることとハード制御は本当に面白い。多分今でも面白いんじゃないかなあ。

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